「よもやま日記」//身の回り出来事や心に浮かんだ独り言、お気に入りのもの、日常の風景を切り取った写真などなど、思いつくままに書いてます。

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2014/05/18 (Sun) 黒田氏発祥の地 木之本と賤ヶ岳

念願の賤ヶ岳へやっと行くことが出来た。
賤ヶ岳は琵琶湖の北端に位置する標高421mの山。信長亡き後、天正11年(1583年)、 羽柴秀吉と柴田勝家の跡目争いの合戦が行われたことで有名だ。

今年は琵琶湖がマイブーム。行くたびに泊まりで行けばよかったと後悔するのだけど、今回もまた日帰りだ。
時間の節約のため、新幹線を使って米原経由で湖東線の「木之本」駅へ向かう。
琵琶湖東岸の田圃は早くもあちこちで水が張っていて田植えが終わったところもあった。
遠くに見える、こんもりした可愛い山影。何という山だろう。

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車窓からの風景


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木之本周辺の地図


木之本は黒田官兵衛の祖先の発祥の地。
また、官兵衛も参加したという賤ヶ岳の戦いの舞台である賤ヶ岳がある。
木ノ本駅で、週末限定の「おもてなしバス」を見つけて乗り込んだ。
おもてなしバスにはボランティアのガイドさんがいて、説明をしてくれる。
運転手さんもとても親切。素朴で温かい地元の人との交流が楽しかった。


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木之本駅の西側にある田上山(たがみやま)


木之本駅のすぐ目の前に山が迫っている。まさに「山笑う」で、新緑が大変美しい。
ガイドさんによると、田上山(たがみやま)といい、賤ヶ岳の合戦では秀吉の弟、秀長が陣を張った場所だという。
そんな話を聞きながら、バスはすぐに黒田家御廟所へ到着。

御廟所一体は、構(かまえ)屋敷と言われ、古くから黒田家始祖が祀られているとの言い伝えがあった。
土地の人は私的にこの土地を利用するのを遠慮していたが、やがてこの地に集会所を建設する話が起こり、土を掘ったところ、ここに祀られている人が黒田家の始祖であることを示す証拠の史跡が出土したことから、この地が黒田家発祥の地であることが証明されたという。

土地の人が大事に守ってくれたことが歴史の発見につながったのだ。
感慨深く石碑に手を合わしてきた。


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黒田家御廟所


再びバスに乗り込み、賤ヶ岳のリフト乗り場まで。7分ほどで着いた。
なんでも明日は賤ヶ岳祭が行われるのだとか。
2月に琵琶湖一周の電車の旅をしたときには、雪でよく見えなかった、その賤ヶ岳にようやく来ることができた。
辺りは祭りの幟が立って、準備が進められていた。
人が少ないうちにゆっくり来れたのはかえってラッキーだったかも知れない。


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リフト乗り場付近の青楓


日差しを受けて青楓が輝いている。沢にはかじかの鳴き声が、そして鶯のさえずりも聞こえる。
贅沢なシンフォニーだった。

リフトで上へ上がる途中で、お人形さんのように可愛い姉妹とすれ違った。
「バイバイ」と手を振ると「こんにちは」とお行儀よくあいさつをしてくれた。

リフトを降りて振り返ると木之本の街が見渡せた。
山頂へはそこから400メートルほどだという。
上りやすいように整備された道を上がっていくと、途中で賤ヶ岳の合戦で命を落とした人を祭る社があった。
各所に点在していた社を土地の人が一つにまとめたそうだ。
美しい琵琶湖の景色が見え、木の葉がさらさらと音を立てている。
自然が討死した人との魂を慰め、清めてくれているかのようだ。


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木々の切れ間から琵琶湖が見えてきた


こんな美しい場所で、すさまじい戦いが行われたとは、ちょっと信じられないような気がする。
なおも上がっていくと木々の茂みが開けてきて琵琶湖の眺望が徐々に姿を現してくる。
何度も振り返りっては深呼吸。新緑と湖面が織りなす美しい景色と清々しい空気を目いっぱい楽んだ。
そして山頂へ到着。


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賤ヶ岳山頂から南側の琵琶湖を望む

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中央の小さな島が竹生島


強い風にあおられながら眼下に目をやると、琵琶湖の景色に息を飲んだ。
神々が下りてきているとしか思えない。
山の若々しい緑が湖面を取り囲むようだ。
山肌を初夏の強い風が吹き渡り、鶯が盛んに鳴いている。
湖面からは霞のように水蒸気が漂っていて、やがて空の色と溶け合っていく。
その景色の中央に、最後の仕上げをするかのように先週訪れた竹生島(ちくぶじま)が浮かんでいる。
一陣の風が全身を駆け抜けていく。
しばらく言葉もなく、ただただその景色を眺めていた。


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山頂の石碑


反対側へ行き北側に目を転じると、天女の羽衣伝説で有名な余呉湖が見える。
ボランティアのガイドさんが賤ヶ岳の合戦について説明をされていたので、そっと聞き耳を立ててみた。
北側の山々を指さしながら、合戦の陣立てを説明してくれる。
目の前の壮大なパノラマを観ながら解説してくれるものだからすごい臨場感だった。

写真の右側に連なる尾根(のどこか)が大岩山で、柴田勢の佐久間盛政の奇襲を受け、秀吉軍の中川清秀が討死した場所とのこと。


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賤ヶ岳山頂から北側の余呉湖を望む


中川清秀が討死したその時、秀吉は岐阜を目指しながら大雨で大垣に足止めを食らっていた。
報せを受けて急きょ賤ヶ岳へ、わずが5時間ほどでとって返す、いわゆる「美濃大返し」をやってのける。


現地へ行って初めて知ったのは、賤ヶ岳の合戦は、実は賤ヶ岳では戦は行われておらず、余呉湖周辺が戦場となったということだ。

 
敵地へ深入りしていた佐久間盛政は、姿を現した秀吉軍に驚愕して退却を始める。
しかし、秀吉軍に追いつかれ余呉湖西岸あたり(写真では余呉湖の左側)で激戦となった。
有名な七本槍が武功を挙げたのはほぼここでの戦いだとか。


さて、山頂から目を東に転ずると、この辺りでは一際高い伊吹山と、先ほど上ってきた木之本地区が見渡せる。
浅井氏の居城小谷城がある小谷山も見える。


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賤ヶ岳より東南方向、木之本地区の眺望①


賤ヶ岳の戦いより遡ること10年前の天正元年(1573年)、浅井長政と織田信長との戦いが行われた。
朝倉氏攻略のため妹お市を嫁がせ姻戚関係になっていた浅井氏の裏切りにより窮地を迎える。
信長は小谷山南に位置する横山城(横山丘陵/写真は虎御前山の左手あたりか)に秀吉を配し浅井勢の切り崩しにかかる。 



賤ヶ岳より東南方向、木之本地区の眺望②


さらに、山本山城の阿閉貞征(あつじ さだゆき)を調略し、小谷城を丸裸にする。 
信長自らは、虎御前山に本陣を敷いた。
小谷城は山頂に山王丸、小丸、京極丸、中丸、本丸、金吾丸と段階的に配置された強固な山城だったが、秀吉が京極丸を攻略したことを足掛かりに、本丸を落とし、長政は自刃した。



歴史はその場所に行ってみると面白さが倍増する。
地元ボランティアガイドさんの話しぶりには熱がこもり、それに耳を傾けながら、歴史は郷土の財産だなあと思った。

再びリフトに乗り、山を下っていく。
振り返って賤ヶ岳に別れを告げ、帰りは歩くことにした。
辺りは緑が美しく、田には水が張られて田植えの準備が進んでいた。
里山といってもいいような素朴な景色を味わいながらの楽しい帰り道だった。


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賤ヶ岳ふもとの風景


賤ヶ岳山頂でゆっくりし過ぎたので、木之本宿の古い街並みを散策する時間がなくなってしまった。
それと、今度は余呉駅から降りて余呉湖側からの景色も見てみたい。
秋の景色も素晴らしいだろうな……。

ということで、それは次回へ持ち越しとなった。
行けば行くほど見たい場所、見たい景色が増えていくなあ。
まあ、時間をかけてゆっくり回ることにしようと思う。


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2014/02/28 早春の近江路 その壱
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Author:つき
普段は虎を肴に大好きなお酒を楽しむオヤジ系。かつては米(米米CLUB)を追いかけ、今でもコンサートには顔を出す。さらに歌舞伎や時代劇を愛し、手ぬぐいをコレクションし、和菓子屋やスイーツにも目がない。茶道をちょっとだけかじり、日本文化のキーワードには反応してしまう。身体を動かすことは得意でないけど、タイガースと職場の陸上チームを応援してます。

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